タブレットやパソコンはピアノの近くのどこに設置するのが良い?オンラインレッスンの事前準備(第3回)

前回の記事で、オンラインでピアノレッスンを受けるために必要な通信アプリや対応している機器と共有機能の違いについて、また、オンラインピアノレッスンをさらに快適に受けたり、学習パフォーマンスを上げたりするためのグッズについてご紹介しました。
(→第1回: ピアノのオンラインレッスンってどんなもの?ピアノレッスンをオンラインにするメリットと注意点 )

(→第2回: オンラインでピアノレッスンを受けるためには何が必要 ? まずはこれを揃えましょう)

今回は、オンラインでピアノレッスンを受ける際、スマートフォンやタブレット・パソコンなどの端末をどこに設置すると良いのかなど、オンラインピアノレッスンの事前準備についてご紹介します。

目次

必ず映すべきもの

上半身

ピアノレッスンで重要なのは、音だけではありません。
椅子の高さや上半身の姿勢、腕の動かし方などが適切かについてアドバイスを受けることも、ピアノ演奏の上達のためにとても大切なポイントです。
できる限り上半身全体が映るようにカメラを設置しましょう。

手元 (と鍵盤)

上半身の姿勢と同様、手首の動かし方や手のフォーム、指遣いを講師にチェックしてもらうことで、ピアノの弾きやすさが格段に変わります。
カメラは手元と鍵盤が映る角度に設定しましょう。

オンラインレッスンの最大のメリットの一つとして、マスクで顔を覆うことなくレッスンを行うことができることが挙げられます。
オンラインで画面の中に映る相手の表情や目の動かし方、口元などを見ながら会話をしてコミュニケーションを形成することで、自分の意図したことが相手に伝わっているか、相手がどのように感じているかなどが判断しやすくなり、意思の疎通を円滑に行うことができます。
顔が見えない状態だと、よほどお互いが積極的に自己開示を行わない限り、相手の真意を読み取ることが難しくなります。
互いに真意を読みづらい状況下でコミュニケーションを取ろうとすると、とても気を遣うため、心理的負荷が大きくかかり、結果としてあまりリラックスできず心地良い環境とはなりにくいです。

自分が伝えたいことをなるべく正確に把握してもらったり、それに対して的確な返答が欲しい、と思うのなら、表情が画面にしっかり映るようにすることをお勧めします。

端末を置く位置

基本はピアノの横

上記で挙げた、必ず映すべき ①上半身 ②手元 (と鍵盤) ③顔 を網羅する位置は、「ピアノの横」です。
実際に生徒さんがピアノ横に端末を設置した時の様子と、それが講師側にどのように見えているかを次の写真でご覧ください。


参考までに、今回はスマホ/タブレット用三脚とタブレット(iPad Mini) を使用しました。
使用する機材によって画面に収まる範囲が変わるので、どの程度ピアノから離す/近づけるかは必ずご自身でご確認ください。


左側の写真は生徒さんが設置した時の様子、右側の写真は講師側の画面に映った生徒さんの様子です。

1. ピアノから約80cm離した横にデバイスを設置したときの様子

2. ピアノのすぐ横にデバイスを設置した時の様子

ピアノから約80cm離した横に機器が設置されていると、生徒さんの①上半身 ②手元 (と鍵盤) ③顔がどれもとてもよく映っています。
ピアノのすぐ横だと少し頭や上半身が見切れますが、映すべき①上半身 ②手元 (と鍵盤) ③顔の三点は画面内に収まっています。

電子ピアノやキーボードならピアノの斜め前もOK

ピアノの横だと見ていて首が痛くなる、という方は、ピアノの斜め前に設置しても良いかもしれません。

この位置にデバイスを設置することで、生徒さんは少しピアノから顔を上げるだけで講師が見えるようになります。
ただ、この写真からも分かるように、グランドピアノの場合は①上半身 ③顔は映りますが、譜面台と蓋に隠れてしまって②手元 (と鍵盤)が映りにくくなります。アップライトピアノでも同様です。
譜面台が低い位置にあり、蓋をスライドしてピアノの内側に収納できる、または外せるタイプの電子ピアノやキーボードなら、おそらく①上半身 ②手元 (と鍵盤) ③顔 の三点全てが映ると思います。
アコースティックピアノの場合は、手元や鍵盤を映すために高さのある三脚などを使用してかなり上の位置から撮るなどの工夫が必要です。

ソルフェージュ(音感練習)や音楽理論なら譜面台の上

ピアノの演奏指導ではなく、音や旋律を聴き取る練習=ソルフェージュや音楽理論などの指導を受けている方は、譜面台の上に端末を置くと画面が見やすいです。
または、ピアノを始めてから約1-2年以内などで、五線譜やリズムなどの読み方を習っている方も、譜面台の上に端末を置くことで、楽譜と指導画面を交互に見比べやすくなります。

Online piano lessons
生徒さんが譜面台の上に端末を設置した様子

ただし、この置き方だと講師側には生徒さんの顔しか映りません。さらに、譜面台にかなり角度がついている場合は顔さえ映らないことがあります。
端末を譜面台の上に設置したい場合は、まず講師とご相談されることをお勧めします。

端末の設置を避けた方がいい場所

ピアノ(楽器)の上

鍵盤の上に置くのは不安定なので機器が落ちる可能性が高いです。絶対に止めましょう。
また、鍵盤の上に限らず、ピアノの鍵盤のすぐ横に置くのもお勧めしません。
②手元 (と鍵盤)しか映らず、①上半身 ③顔が映らないからです。無理矢理映そうとすると姿勢が崩れます。

自分(ピアノ)の斜め後ろ

ピアノに向かったご自分の背後、または斜め後ろに機器を設置すると、①上半身 は映せるのですが ②手元 (と鍵盤)が映りにくくなります。
さらに ③顔 を映すため、また講師と話すために、生徒さんはレッスン中に何度も振り返らなければいけないので、回を重ねると「面倒だなぁ」と感じやすくなります。
スペース上どうしてもそこにしか設置できない、という場合を除いて、あまりお勧めしません。

総括: レッスンが始まる前に必ず映り方をセルフチェックしましょう

上達や学習を目的としたオンラインレッスンでは、お互いにポジティブに楽しみながら情報を交換することが重要です。
ただし、円滑にコミュニケーションがとれないと、正しい情報の共有ができず、オフラインになった途端どっと疲れを感じてしまうかもしれません。それは、相手の状態がきちんと把握できない状態でのコミュニケーションが、脳に高い負荷をかけるからなのです。
モチベーションを高め、学びの効率を上げるために、オンラインレッスン開始前に必ずご自身がどう映っているかを確認してみてください。

次回の記事では、ピアノのオンラインレッスンを受ける際、どのようなことに気をつけると快適なレッスンを受けられるのかについてご紹介します。

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2022.3.11

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